-------------●ここは鋼の錬金術師「ロイ×エドSSリレー企画」の二次創作サイトです♪●-------------※全ての画像・テキストの無断掲載持ち帰りはしないでください・初めての方は「about」をお読みください※since07/10/25
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「返事など決まりきっているでしょう、フィオレッナ嬢」
ロイは差し出された手をすっと取ると恭しげに頭を垂れて、そしてゆっくりとその手を離した。
「あら……それでは返事はイエスということでよろしくて?」
エドワードというロイにとっての最大の切り札を手にしているのだ。断りなどするはずもない。フィオレッナの顔に浮かぶ表情は勝利者のそれだ。が、ロイの返事はフィオレッナの予想とは異なった。
「……その前にファルザーノ・コルネオに告げるべき言葉があるのですが?お父上はどちらにいらっしゃいますか?」
ロイの返事にフィオレッナが眉を顰めかけたその時を見計らったように足音も高らかにファルザーノが現れた。
「おや、これは……マスタング大佐。ようこそ、と申し上げるべきでしょうか?」
幾人もの護衛を引き連れた父親の予定外の登場に、それでもフィオレッナは「ごきげんよう、お父様」と微笑むことを忘れなかった。
ロイはすっと頭を下げると自分の暗殺計画を企てている男に向かって飄々と言い放った。「丁度良いところへファーザー・ファルザーノ。実は取り急ぎお願いしたい件がございましてね……」
ロイは真剣な面持ちでファルザーノに相対した。
「ほう……、お願いとはまた……」
ファルザーノは面白そうだと言わんばかりににやりと顔を歪ませる。フィオレッナは能面のような笑みを顔に張り付けたまま、その頭脳の中ではありとあらゆる展開を想定していた。
「ええ、受け入れていただければ今宵の宴はより一層面白味を増すかと思いまして」
ロイは余裕たっぷりにゆっくりと告げていく。それにファルザーノは興味を引かれたようだった。
「何かの趣向の提案でもあるのかね?ふむ……言ってみたまえ」
面白いものなら採択しようとばかりにファルザーノはロイを舐めるような目線でとらえる。フィオレッツは動かない。何を言うつもりなのかと警戒だけはしていた。が、それを表面に出すことはない。一見すれば和やかなムードで談笑をしているとも見えるだろう三人はお互いにお互いの腹を探り合う。
ロイはファルザーノを見て、そしてフィオレッナを見る。
――さあ、食らいつけ。やすやすと小娘のシナリオ通りに動いてなるものか。
反撃の、第一歩だ。そのために必要なのは武器などではない。取り戻すこと。最優先事項を間違えてはいけないのだ。フィオレッナにエドワードを捕らえられたままでは反撃も何もない。まずは、最初の手段。さあ、宴を始めるがいい。
ロイは顔色一つ変えないままに淀みなく告げた。
「これからこの場所で催される宴の余興として、この私をオークションにかけていただこうかと思いましてね。どうでしょう?商品としてなかなかのものだと自負しておりますが?」
一瞬だけ、間が空いた。
「オークションにかけるって……あなた、自分を売り物にするというの?」
さすがのフィオレッツも目を見開いてロイを見た。
「ええ、もちろん。面白い余興になるでしょう?私を欲しいと言ってくれる人間は……まあ、理由はどうであれ数多くいる、と思いましてね……」
結婚相手にと望む者。目障りだと消してやりたいと思う者。手駒として使おうと策略を練る者。ロイはあらゆる意味で人気商品と言えるのだ。買った後痛めつけるのも良し、愛でるのも良し、と言われれば皆こぞって値を張りあげることだろう。
特にロイの命を狙っている者達にしてみればこれほど安上がりなものはないだろう。暗殺計画を立て、何人もの部下を投入し、そして時間をかけ殺す。様々な組織と調整するなどの余計な手間をかけなくともよくなるのだ。オークションで落札ということならば金だけが問題になる。が、その金も大した問題ではないはずだ。闇で得た資金など潤沢にある。特にコルネオ家はそうだ。ロイはこの提案をファルザーノが受け入れるという勝算はあった。その想定通り、ファルザーノには声も高らかに笑いだす。
「面白い、実に面白いではないかマスタング大佐。いいだろう、今日のお客様達に対する目玉商品になりうるな」
わははははは、と笑いつづけるファルザーノ。それとは逆にフィオレッナは笑みを潜めた。
「……何が目的ですの?」
「目的とは穏やかでない言い方ですね、フィオレッナ嬢。ただの余興の提案ですよ。ですから、落札条件も金ではないものにしてみようかと。そのほうが面白味も増すでしょう」
ロイの不敵な顔はただただ満面の笑みを浮かべていた。
落札条件と言うその言葉にようやくフィオレッナはロイがこんな無謀とも思える提案をしたその理由にたどり着いた。が、フィオレッナが何かを言うより先にファルザーノが口を開いた。
「金ではない……と。なるほど、それはそれは面白くなりそうだ。いいだろう、言ってみたまえ」
「お父様っ!!」
ファルザーノはちらりと自身の娘を見た。フィオレッナのたくらみなどファルザーノはとうに承知の上なのだ。
どう転ぼうとこのコルネオ家の栄の礎になるのならどうでもいいのだ。目の前に居るロイ・マスタングを暗殺し、東方を牛耳るのでも構わない。逆に手中にし、傀儡として操るのもまたよし。娘の婿としてこの家を栄させてもよし。そう、どう転んでも自分の、いや、この家の利と為すこと。ファルザーノの目的はそれ一つだった。仮に、フィオレッナがファルザーノ自身を殺し、この家の当主として立つことを望んだとしても、結果としてそれが良いのであれば構わなかった。そしてそこに面白さのスパイスが加わるのならファルザーノにとってはもう何もう言うことは無し、なのである。
「フィオレッナ、落ち着きなさい。せっかくのご提案だ。それで?マスタング君。その落札条件とは何なのかね?」
言ってみたまえという鷹揚な返答にロイはありがとうございますと言わんばかりに頭を下げる。が、その漆黒の瞳は笑ってはいない。
「欲しいものがあるのですよ。それをとある人物の元へと傷一つなく届けていただきたい。私の落札条件はそれです」
――今、助けてやるエドワード。
ロイは射抜くような視線でフィオレッナを見つめていった。
オークション。エドワドかかけられるのはお約束かなって。ロイさんにしてみましたー。突発錬成につき、誤字脱字あったら言ってね(←他力本願)
それでは後は頼んだぞ、友よ……。 ノリヲ
ロイは差し出された手をすっと取ると恭しげに頭を垂れて、そしてゆっくりとその手を離した。
「あら……それでは返事はイエスということでよろしくて?」
エドワードというロイにとっての最大の切り札を手にしているのだ。断りなどするはずもない。フィオレッナの顔に浮かぶ表情は勝利者のそれだ。が、ロイの返事はフィオレッナの予想とは異なった。
「……その前にファルザーノ・コルネオに告げるべき言葉があるのですが?お父上はどちらにいらっしゃいますか?」
ロイの返事にフィオレッナが眉を顰めかけたその時を見計らったように足音も高らかにファルザーノが現れた。
「おや、これは……マスタング大佐。ようこそ、と申し上げるべきでしょうか?」
幾人もの護衛を引き連れた父親の予定外の登場に、それでもフィオレッナは「ごきげんよう、お父様」と微笑むことを忘れなかった。
ロイはすっと頭を下げると自分の暗殺計画を企てている男に向かって飄々と言い放った。「丁度良いところへファーザー・ファルザーノ。実は取り急ぎお願いしたい件がございましてね……」
ロイは真剣な面持ちでファルザーノに相対した。
「ほう……、お願いとはまた……」
ファルザーノは面白そうだと言わんばかりににやりと顔を歪ませる。フィオレッナは能面のような笑みを顔に張り付けたまま、その頭脳の中ではありとあらゆる展開を想定していた。
「ええ、受け入れていただければ今宵の宴はより一層面白味を増すかと思いまして」
ロイは余裕たっぷりにゆっくりと告げていく。それにファルザーノは興味を引かれたようだった。
「何かの趣向の提案でもあるのかね?ふむ……言ってみたまえ」
面白いものなら採択しようとばかりにファルザーノはロイを舐めるような目線でとらえる。フィオレッツは動かない。何を言うつもりなのかと警戒だけはしていた。が、それを表面に出すことはない。一見すれば和やかなムードで談笑をしているとも見えるだろう三人はお互いにお互いの腹を探り合う。
ロイはファルザーノを見て、そしてフィオレッナを見る。
――さあ、食らいつけ。やすやすと小娘のシナリオ通りに動いてなるものか。
反撃の、第一歩だ。そのために必要なのは武器などではない。取り戻すこと。最優先事項を間違えてはいけないのだ。フィオレッナにエドワードを捕らえられたままでは反撃も何もない。まずは、最初の手段。さあ、宴を始めるがいい。
ロイは顔色一つ変えないままに淀みなく告げた。
「これからこの場所で催される宴の余興として、この私をオークションにかけていただこうかと思いましてね。どうでしょう?商品としてなかなかのものだと自負しておりますが?」
一瞬だけ、間が空いた。
「オークションにかけるって……あなた、自分を売り物にするというの?」
さすがのフィオレッツも目を見開いてロイを見た。
「ええ、もちろん。面白い余興になるでしょう?私を欲しいと言ってくれる人間は……まあ、理由はどうであれ数多くいる、と思いましてね……」
結婚相手にと望む者。目障りだと消してやりたいと思う者。手駒として使おうと策略を練る者。ロイはあらゆる意味で人気商品と言えるのだ。買った後痛めつけるのも良し、愛でるのも良し、と言われれば皆こぞって値を張りあげることだろう。
特にロイの命を狙っている者達にしてみればこれほど安上がりなものはないだろう。暗殺計画を立て、何人もの部下を投入し、そして時間をかけ殺す。様々な組織と調整するなどの余計な手間をかけなくともよくなるのだ。オークションで落札ということならば金だけが問題になる。が、その金も大した問題ではないはずだ。闇で得た資金など潤沢にある。特にコルネオ家はそうだ。ロイはこの提案をファルザーノが受け入れるという勝算はあった。その想定通り、ファルザーノには声も高らかに笑いだす。
「面白い、実に面白いではないかマスタング大佐。いいだろう、今日のお客様達に対する目玉商品になりうるな」
わははははは、と笑いつづけるファルザーノ。それとは逆にフィオレッナは笑みを潜めた。
「……何が目的ですの?」
「目的とは穏やかでない言い方ですね、フィオレッナ嬢。ただの余興の提案ですよ。ですから、落札条件も金ではないものにしてみようかと。そのほうが面白味も増すでしょう」
ロイの不敵な顔はただただ満面の笑みを浮かべていた。
落札条件と言うその言葉にようやくフィオレッナはロイがこんな無謀とも思える提案をしたその理由にたどり着いた。が、フィオレッナが何かを言うより先にファルザーノが口を開いた。
「金ではない……と。なるほど、それはそれは面白くなりそうだ。いいだろう、言ってみたまえ」
「お父様っ!!」
ファルザーノはちらりと自身の娘を見た。フィオレッナのたくらみなどファルザーノはとうに承知の上なのだ。
どう転ぼうとこのコルネオ家の栄の礎になるのならどうでもいいのだ。目の前に居るロイ・マスタングを暗殺し、東方を牛耳るのでも構わない。逆に手中にし、傀儡として操るのもまたよし。娘の婿としてこの家を栄させてもよし。そう、どう転んでも自分の、いや、この家の利と為すこと。ファルザーノの目的はそれ一つだった。仮に、フィオレッナがファルザーノ自身を殺し、この家の当主として立つことを望んだとしても、結果としてそれが良いのであれば構わなかった。そしてそこに面白さのスパイスが加わるのならファルザーノにとってはもう何もう言うことは無し、なのである。
「フィオレッナ、落ち着きなさい。せっかくのご提案だ。それで?マスタング君。その落札条件とは何なのかね?」
言ってみたまえという鷹揚な返答にロイはありがとうございますと言わんばかりに頭を下げる。が、その漆黒の瞳は笑ってはいない。
「欲しいものがあるのですよ。それをとある人物の元へと傷一つなく届けていただきたい。私の落札条件はそれです」
――今、助けてやるエドワード。
ロイは射抜くような視線でフィオレッナを見つめていった。
オークション。エドワドかかけられるのはお約束かなって。ロイさんにしてみましたー。突発錬成につき、誤字脱字あったら言ってね(←他力本願)
それでは後は頼んだぞ、友よ……。 ノリヲ
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はははははっ、早っっっ。
きゃああああ、もう次があがってますよーっ(>_<)
それも、めっさ楽しい展開にっ!!!!
さすがノリヲさん、そう易々と王道展開にはさせてくれませんね。ニヤリっ
その上ロイの反撃がきいてる!
――さあ、食らいつけ。やすやすと小娘のシナリオ通りに動いてなるものか。
お嬢ピーンチ!!!!←どっちの味方ですかっ。
いやいやいや、楽しくなってきました♥
それも、めっさ楽しい展開にっ!!!!
さすがノリヲさん、そう易々と王道展開にはさせてくれませんね。ニヤリっ
その上ロイの反撃がきいてる!
――さあ、食らいつけ。やすやすと小娘のシナリオ通りに動いてなるものか。
お嬢ピーンチ!!!!←どっちの味方ですかっ。
いやいやいや、楽しくなってきました♥
同じく早っっっ
間をおかず「早っ!」と叫ぶとは思いもよりませんでしたYO!
そして、ロイですか!須田が落札したいっ(←無謀ものめ)落札して「お嬢様」と呼ばせたいっ!(←自分を知ろう)
このままお嬢はひきさがるのでしょうか!?
そして、ロイですか!須田が落札したいっ(←無謀ものめ)落札して「お嬢様」と呼ばせたいっ!(←自分を知ろう)
このままお嬢はひきさがるのでしょうか!?