-------------●ここは鋼の錬金術師「ロイ×エドSSリレー企画」の二次創作サイトです♪●-------------※全ての画像・テキストの無断掲載持ち帰りはしないでください・初めての方は「about」をお読みください※since07/10/25
◆ about (1) ◆ 拍手について(1) ◆ お題(長編)・その①「カワウソロイの恩返し」完結(17) ◆ お題その②「コールドレイン」完結(29) ◆ 鉛筆ロイと消しゴムエド(完結)(3) ◆ 黒ねこロイと金の子猫(12) ◆ 叔父(教師)ロイと甥っ子受験生エド(非公開)(0) ◆ 短編・シリアス(1) ◆ 短編・パラレル(1) ◆ gallery(9) ◆ 拍手お返事部屋(21) ◆ カステラ通信(40) ◆ 雑記(6)
プロフィール
HN:
ロイエド好き6人組!
性別:
女性
リンク
最新コメント
[03/11 つぐみ]
[03/11 つぐみ]
[02/20 七緒 樹]
[02/19 NONAME]
[02/16 まいこ]
[10/08 ノリヲ]
[10/08 まいこ]
[05/29 NONAME]
[05/23 まいこ]
[03/05 まいこ]
カウンター
カテゴリー
ブログ内検索
最古記事
(10/25)
(10/26)
(10/27)
(10/28)
(10/28)
アクセス解析
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
金色の子猫と雪の町 その①
木枯らし一番がびゅ~と吹き荒れて、外はすでに雪景色。
そんな時は、昔から♪猫はこたつで丸くなる♪が常で。ここカーティス家でもコタツを囲んで黒猫ロイに亜麻色の子猫アルフォンス、そして金色の子猫エドワードがぽかぽかと暖をとっている。
はずなのだけれど。
「ロイさん!兄さんがいませんよ!!」
「何?! そんなバカなことがあるものか!」
ふと、お昼寝から目覚めたアルフォンスはびっくりして大声でロイを起こした。
だって、一緒に丸まっていたはずの兄がいない。
ロイはロイで「バカなことを言うものではない。エドワードならコタツの中で寝ているではないか……」と布団にもぐって見てみる。
そこにはころん、お腹を真上に向けて、両手両足を伸ばして。そう、とても幸せそうな寝顔の子猫がいるはず……だった。
「い、いない?!」
「だから、僕がいないって言ったじゃないですか!」
「これは一大事だ、アルフォンス!」
「ええ大変ですよ、ロイさん!」
これは非常にまずい状況。
だって、外は白銀の世界になっちゃってるし。
肉球は冷たいし濡れるし寒いし、普通なら猫はまず、外には出ない。
普通なら、ね。
でもエドワードは好奇心旺盛な上に過重包装しまくりの箱入り子猫ちゃんだったりする。
きっと、この雪景色を見て。
わあぁぁ…すんげーきれいだぞ!
なんて、あの大きな金色の瞳をランランと輝かせて見ていただろう。そして、あろうことか「おそとへいくぞ!」と抜け出したに違いない。
猫にとって有るまじき行為。猫の常識なんか通じない。それが金色の子猫、エドワード。
過保護にしまくったロイの責任だ。
とにかく探しに行かなくてはならない。
アルフォンスとロイはコタツから飛び出て、障子も開けて縁側に出る。
「「うっ」」
二匹は固まった。
「こ、これは、予想以上だな」
「ええ、まさか…こんなに積っているなんて」
ざっと積雪5㎝ほど。
でも、猫にとっては未知との遭遇と言っても良い。
「こ、この中をエドワードは外へと出たのか……っ」
「ロ、ロイさん…」
何時もは生意気なアルフォンスがロイの後ろへと隠れる。前人未到ならぬ前猫未踏の世界へいざ!
でも、これはかなり勇気がいる。
気温はとっても寒いのに、ロイは冷や汗で暑い。でもでも大切なエドワードが、この外に。
肉球が濡れて、冷たくて。尻尾もびちゃびちゃで凍えそうに冷たい。
「にょい~…さむいよ……たすけて」
と、エドワードが泣いてロイに助けを求めている姿が浮かぶ。
「くわっ!!この程度の雪がなんだ!エドワード、今行くぞ待っていなさい!!」
ガラス戸をガシガシと開け、いざ雪原(庭だけど)にロイは愛おしいエドワードの為にダイビングだ。
真っ白な世界(庭だけど)に黒い姿が宙を舞う(ええ、庭ですとも)。
びちゃ。
ぴた、ではなく着地音はびちゃ。だって雪だから。
「ロ、ロイさん、大丈夫?!」
恐る恐る、ガラス戸の隙間からアルフォンスがロイに声をかける。
何時もは生意気な口をきいてはいるが、やはりそこはまだ子猫。この雪を前にして外へとは出ることができない。
そして。
本来なら着地と同時に飛び上がるところを、ロイはぎゅっと我慢した。アルフォンスの手前、無様な姿は見せられない。
ここは我慢のしどころ。
つっ、冷たすぎるっ!!!!
でも、涙が出そうなほど雪は冷たかった。
ロイは頑張る。頑張って頑張って耐えた。でもでもやっぱり雪はとても冷たくて。
肉球からジンジンと冷たさが体中に、あっという間に広がっていく。
声は流石に抑えきれない。でも間抜けな姿はやはり見せることはできない。
ロイ、大人としての意地。
抑えきれない声は、
「ハボック!お前は何をしていたのだ! そこでエドワードが出て行くのを黙って見ていたのか?!それでも番犬か!」
ハボックへ八当たりで誤魔化した。
いきなり矛先を向けられて、お隣の大型犬ハボックが慌てて塀から顔を出す。
「ええ?!いやあのロイさん俺、この家の番犬であって、そっちは管轄外…」
「ほう、エドワードがどうなっても知らぬ、そういう訳か…」
「酷いよハボックのお兄ちゃん!!」
ロイ、寒さも忘れてお隣の大型犬ハボックを睨む。
睨まれて怖いは、弟のようなアルフォンスにも「酷い」と言われて、ハボックはとばっちりで泣くしかない。
「ひーっす、すんませんロイさん!!」
ロイは猫でハボックは犬なのに、何故か誤ってしまう。相変わらず黒猫ロイには頭が上がらないハボックは大型犬。
「とにかく、今助けに行くからなエドワード!!」
「ロイさん、頑張って!」
泣いているハボックを無視して、アルフォンスの応援を背に受けて、黒猫ロイ―――愛しのエドワード救出の為、白銀の前猫未踏の世界へ(ご近所だよ)飛び出したのだった。
PR
この記事にコメントする