-------------●ここは鋼の錬金術師「ロイ×エドSSリレー企画」の二次創作サイトです♪●-------------※全ての画像・テキストの無断掲載持ち帰りはしないでください・初めての方は「about」をお読みください※since07/10/25
◆ about (1) ◆ 拍手について(1) ◆ お題(長編)・その①「カワウソロイの恩返し」完結(17) ◆ お題その②「コールドレイン」完結(29) ◆ 鉛筆ロイと消しゴムエド(完結)(3) ◆ 黒ねこロイと金の子猫(12) ◆ 叔父(教師)ロイと甥っ子受験生エド(非公開)(0) ◆ 短編・シリアス(1) ◆ 短編・パラレル(1) ◆ gallery(9) ◆ 拍手お返事部屋(21) ◆ カステラ通信(40) ◆ 雑記(6)
プロフィール
HN:
ロイエド好き6人組!
性別:
女性
リンク
最新コメント
[03/11 つぐみ]
[03/11 つぐみ]
[02/20 七緒 樹]
[02/19 NONAME]
[02/16 まいこ]
[10/08 ノリヲ]
[10/08 まいこ]
[05/29 NONAME]
[05/23 まいこ]
[03/05 まいこ]
カウンター
カテゴリー
ブログ内検索
最古記事
(10/25)
(10/26)
(10/27)
(10/28)
(10/28)
アクセス解析
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
見上げる空の鈍色は未だ陽光の兆しすら見えないほどの重たさで。けぶるように降り続ける細かい雨も街を灰に染めるだけ。
ロイはそんな街の風景をただじっと見つめていた。車窓のガラスにぶつかった雨のしずくが長く筋を引いて後方へと流れていく。一筋、また一筋と流れる雨の跡をロイは睨むような視線で見続ける。
――あの日も、こんな雨だった。
雨に打たれ続けていたエドワード。
あの時はそれが正しいと思っていた。見合いも結婚も未来を掴むための一つの手段。その道を進むことを決意するのなら、手を離して自由にしてやることこそ彼のためだと、こうすることがお互いのためなのだと心のどこかで言い訳をして。けれど、その結果は……。
ロイは車の後部座席でいつものように腕を組み、そうして今度は目を閉じる。浮かぶのは生気のない顔で人形のように座らされていたエドワードのその顔だ。ロイが想いに沈みそうになった時に控えめな声がロイに掛けられた。
「大佐、間もなくコルネオ家に着きますが……」
車のハンドルを握っているのはロイの部下の一人であるハボックだった。
「ああ、了解している。……すまんな」
思わず零したわびの言葉に、その部下は苦笑した。
「任務のうち……と言いたいところですけどね。俺の私情も入ってますから謝罪なんかは不要です。それより、ちゃんと大将奪い返してきてくださいよ」
お願いしますと告げてきた口元には火の付いていない煙草が銜えられていた。
ロイは「貴様に言われるまでもない」と返事はしたものの、漆黒の瞳に浮かぶのは口調とは正反対の穏やかな色だった。そうだ、後悔などは後でいい、今はただ、目的を果たすのみ。彼をこの手に取り戻す。全てはそれから。どんな結論をエドワードが選んだとしても、このままコルネオ家のおもちゃなどにはさせやしない。ロイはもう一度決意を固めなおす。
「俺は手筈通りに待機してますが……。あの家に乗り込めるのは大佐おひとりですから。くれぐれも気をつけてください」
コルネオの屋敷が視界に入り、ハボックは車の速度を減速させた。屋敷の入り口では出迎えであろう黒服の男が直立不動の姿勢をとっている。その姿を視界に止めて、ハボックはアクセルペダルから足を離しブレーキペダルを踏みこんだ。ゆっくりと停止をすれば黒服の男は傘を広げてロイを出迎える。
「ようこそ。お待ちしておりましたマスタング様」
慇懃に告げられたその言葉にロイは「ああ、ごくろう」と一言だけ告げた。
「お嬢様がお待ちです。どうぞこちらへ……」
ロイは一瞬だけハボックへと目線を向ける。ハボックは「ういっす」と短く返事をすると再び車を発進させた。
ロイは、足を止めて屋敷を見上げる。すると、窓辺に佇んでいた女性がいるのに気がついた。雨によってその女性が誰かなのまでは目視ができなかった。が、その視線の鋭さに、ロイはふっと笑みを浮かべる。
……二度目はない。決して次はあのような無様な真似はしやしない。
戦って、そして勝つためにロイは再びこの屋敷にやってきたのだ。
一方、窓辺からロイの姿を見降ろしていたフィオレッナも。ロイ同様に口元に笑みを浮かべていた。
「ようこそ、ロイ・マスタング。私も私の人形も貴方が来るのを心待ちにしておりましてよ。……さあ、宴を始めましょう」
うふふという笑い声も、宣言のように告げた言葉も。ロイの耳には届かなかったけれど。
それは「来るべき日」の開幕の合図。
雨が上がるのを待つのではなく。自らの手で陽光を掴み取るための。
お話は進んでいませんが、なんか久しぶりだったので、対決へ向けての前ふりみたいなものを……と。リレーなのに9話、10話と連続で書いてごめんなさいーーーーー許してねと言いつつ脱兎で逃げるノリヲです。
ロイはそんな街の風景をただじっと見つめていた。車窓のガラスにぶつかった雨のしずくが長く筋を引いて後方へと流れていく。一筋、また一筋と流れる雨の跡をロイは睨むような視線で見続ける。
――あの日も、こんな雨だった。
雨に打たれ続けていたエドワード。
あの時はそれが正しいと思っていた。見合いも結婚も未来を掴むための一つの手段。その道を進むことを決意するのなら、手を離して自由にしてやることこそ彼のためだと、こうすることがお互いのためなのだと心のどこかで言い訳をして。けれど、その結果は……。
ロイは車の後部座席でいつものように腕を組み、そうして今度は目を閉じる。浮かぶのは生気のない顔で人形のように座らされていたエドワードのその顔だ。ロイが想いに沈みそうになった時に控えめな声がロイに掛けられた。
「大佐、間もなくコルネオ家に着きますが……」
車のハンドルを握っているのはロイの部下の一人であるハボックだった。
「ああ、了解している。……すまんな」
思わず零したわびの言葉に、その部下は苦笑した。
「任務のうち……と言いたいところですけどね。俺の私情も入ってますから謝罪なんかは不要です。それより、ちゃんと大将奪い返してきてくださいよ」
お願いしますと告げてきた口元には火の付いていない煙草が銜えられていた。
ロイは「貴様に言われるまでもない」と返事はしたものの、漆黒の瞳に浮かぶのは口調とは正反対の穏やかな色だった。そうだ、後悔などは後でいい、今はただ、目的を果たすのみ。彼をこの手に取り戻す。全てはそれから。どんな結論をエドワードが選んだとしても、このままコルネオ家のおもちゃなどにはさせやしない。ロイはもう一度決意を固めなおす。
「俺は手筈通りに待機してますが……。あの家に乗り込めるのは大佐おひとりですから。くれぐれも気をつけてください」
コルネオの屋敷が視界に入り、ハボックは車の速度を減速させた。屋敷の入り口では出迎えであろう黒服の男が直立不動の姿勢をとっている。その姿を視界に止めて、ハボックはアクセルペダルから足を離しブレーキペダルを踏みこんだ。ゆっくりと停止をすれば黒服の男は傘を広げてロイを出迎える。
「ようこそ。お待ちしておりましたマスタング様」
慇懃に告げられたその言葉にロイは「ああ、ごくろう」と一言だけ告げた。
「お嬢様がお待ちです。どうぞこちらへ……」
ロイは一瞬だけハボックへと目線を向ける。ハボックは「ういっす」と短く返事をすると再び車を発進させた。
ロイは、足を止めて屋敷を見上げる。すると、窓辺に佇んでいた女性がいるのに気がついた。雨によってその女性が誰かなのまでは目視ができなかった。が、その視線の鋭さに、ロイはふっと笑みを浮かべる。
……二度目はない。決して次はあのような無様な真似はしやしない。
戦って、そして勝つためにロイは再びこの屋敷にやってきたのだ。
一方、窓辺からロイの姿を見降ろしていたフィオレッナも。ロイ同様に口元に笑みを浮かべていた。
「ようこそ、ロイ・マスタング。私も私の人形も貴方が来るのを心待ちにしておりましてよ。……さあ、宴を始めましょう」
うふふという笑い声も、宣言のように告げた言葉も。ロイの耳には届かなかったけれど。
それは「来るべき日」の開幕の合図。
雨が上がるのを待つのではなく。自らの手で陽光を掴み取るための。
ロイは一歩一歩踏みしめるように歩を重ね、そうしてコルネオの屋敷へと入って行った。
お話は進んでいませんが、なんか久しぶりだったので、対決へ向けての前ふりみたいなものを……と。リレーなのに9話、10話と連続で書いてごめんなさいーーーーー許してねと言いつつ脱兎で逃げるノリヲです。
PR
この記事にコメントする
なんと!?
ふと覗いてみれば、10話がUPされてましたYO!連続投稿お疲れ様です!
10話をどうやって書こうかなぁ~、なんてダラダラぁ~と過ごしていてすみません(汗
だらけていたら、ノリヲさんの素敵作品を読むことができましたvv(←須田的に結果オーライ・爆)
えーと、11話ですが。短くても良いですか?
良いのでしたら、須田挙手したいです(汗
10話をどうやって書こうかなぁ~、なんてダラダラぁ~と過ごしていてすみません(汗
だらけていたら、ノリヲさんの素敵作品を読むことができましたvv(←須田的に結果オーライ・爆)
えーと、11話ですが。短くても良いですか?
良いのでしたら、須田挙手したいです(汗
ご、ごめ……っ!
や、すみませんまいこ様!来月用の拍手話書いてるうちに何故だがふっとこっちが浮かんじゃったもので…ざざざっと書いてぽんと投下。
まいこ様の第10話アップを待てばよかった……泣。
11話よろしくおねがいしますうううう。
重ね重ねすみません…。
まいこ様の第10話アップを待てばよかった……泣。
11話よろしくおねがいしますうううう。
重ね重ねすみません…。
いえいえっ!
きゃーこちらこそすみません!
いえいえ、あの、全然OKというか、UPされていて嬉しかったんですYO!
須田…ほとんど浮かんでいませんでしたので(爆
書こうかなぁ~どうしようかなぁ~なんて、本当に脳内ダラダラでしたので(汗
そんな中、ノリヲさんの10話目UP♪これはぜひ、続かなければっ!と、思い立ってしまいました(笑)
いえいえ、あの、全然OKというか、UPされていて嬉しかったんですYO!
須田…ほとんど浮かんでいませんでしたので(爆
書こうかなぁ~どうしようかなぁ~なんて、本当に脳内ダラダラでしたので(汗
そんな中、ノリヲさんの10話目UP♪これはぜひ、続かなければっ!と、思い立ってしまいました(笑)
きゃああぁっ、続きがっ(>_<)
ノリヲさん、お疲れ様です。
「さぁ、宴をはじめましょう」とお嬢の一言にドキドキしました(>_<)
いったいどんな宴がはじまるんでしょうっ。考えただけで妄想広がってわくわくします。
そして、すみません・・・・連続でお願いしてしまって。ただ今自サイトのほうも絶賛停滞中←もはや自慢かっ。
でもノリヲさんの勢いのある作品を拝見してパワー頂きました。有難うございますっ。
「さぁ、宴をはじめましょう」とお嬢の一言にドキドキしました(>_<)
いったいどんな宴がはじまるんでしょうっ。考えただけで妄想広がってわくわくします。
そして、すみません・・・・連続でお願いしてしまって。ただ今自サイトのほうも絶賛停滞中←もはや自慢かっ。
でもノリヲさんの勢いのある作品を拝見してパワー頂きました。有難うございますっ。