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トントントン、とノックの音がした時。エドワードはこの家の持ち主かその関係者でもがやってきたと思ったのだ。だから、雪山遭難しそうになった自分が緊急避難のために入り込んでいるだけであって、決してドロボウとか不法侵入ではないと、まず最初に言い訳もとい説明をしなければ……と、思って、歯切れ悪く「え~と…どなた?」などとエドワードにしては丁寧に問うたと言うのに。


……見れば見るほど殴りたくなる。この目の前のロイ・マスタング。


いや、救助に来たとか救援物資なりを持ってきてくれたのであればそこは本来感謝をするところだ。
だが、しかし。
「これを君に…」と差し出された籠、足元の食料、背後の怪しげな大籠その他色々なんかはこの際どうでもいい。はっきり言ってどうでもいいのだ。いや、がたがた動く怪しげな大籠は気にはなるのだが。それよりも問題は…。


……なんなんだ、大佐のこのコスプレはっ!!


イタチ(本当はカワウソ)の着ぐるみを身包んだロイ・マスタング。国家錬金術師にして国軍大佐。ついでではあるが自分の後見人。アンタもう三十路だろう!常識を持てっ!!
「………………………………あんた、何……してるんだ…?」
判ってほしい。この「……」の数の多さを。呆気に取られたというよりも、この「……」は無言の抗議。
「いや、ほらまずはこれを君に届けようと思って。雪に閉ざされているのでは難儀だろうと」
口説き落とすにはプレゼントから。野生動物の基本である。ゲットのためには食糧を!貢いで貢いで貢ぎまくれ!そうしてオスの持参した食べ物をメスが食べてくれたのなら大いなる前進。ここからが求愛行動の開始なのである。そう、野生の生き物としては当然の思考回路なのである。一にも二にも野生で生きていく上で必要なのは食べ物なのだ。一日の大半を食糧探しに費やす生活。それが動物と言うものだ。その本能し従ってカワウソのロイはこの雪山を駆け巡った。いや、駆け巡ったのは雪山だけではない。遠く、遠く、遥か彼方。カワウソの身の時には行ったことすらないところまで。貢物、食糧、薪などなど。金色の、キレイなあの子へのプレゼントをかき集めに。そう最大のプレゼントはがたがたと揺れている大きなつづらの中にある、いや、居る。これを捕まえてくるのが大変だったのだ。本来遠くの「司令部」と言う名称の建物に居るであろう「それ」が何のラッキーかこの山のふもとまでやって来てくれていたから何とか三日ですんだのだ。そう、三日。出会って人間になってから三日。それはプレゼントを集めるために費やした時間だったのだ。本当はさっさとその身一つでやってこようと思えばやってこれたのだ。だが…。カワウソのロイの目的はただ一つ。エドワードと再会することではなくて…・・・エドワードへの求愛行動。それに尽きるのだ。だからこそ雪に閉ざされ空腹であろうエドワードを慮って食料をかき集め。そして、エドワードが最大に喜ぶはずの「あの人物」をも確保して、つづらの中へ閉じ込めて…。はっきり言って難業だった。だが、カワウソのロイにその難業を可能にさせたのはエドワードへの下心…もとい愛情だった。燃やされそうになっても、撃たれそうになっても。エドワードがきっと喜ぶのは「この男」だろうとカワウソのロイは思って、死にものぐるいで「それ」を捕獲したのだ。いらないものを贈りつけても金色キレイなあの子は喜ばないだろう。プレゼントは相手の喜ぶモノを贈ってこそである。その一心で。……まあ、所詮野生動物の考えだ。その小さな小さな脳味噌では「その人物」を連れてきた後の展開など、そこまで思いはつかなかったのかもしれない。ただ単に「あの子の喜ぶ顔が見たい!喜んでもらったら求愛行動開始だっ!」……と。……不憫な男、いやカワウソである。
「まあ、三日此処にいるから食糧とかは嬉しいけどな。……実際今オレ腹減ってるし…」
エドワードのその言葉にカワウソのロイはキラン!!と漆黒の瞳を輝かせた。
(よしっ!!思ったとおり貢物作戦は成功のようだ!!)
ぐっと勝利の拳をカワウソのロイは掲げた。
「だけど、その……奇妙なコスプレはなんだよっ。アンタ頭どうにかしたんか?」
奇妙なコスプレ。コスプレと言う単語はカワウソのロイの小さな脳味噌の中にはなかったけれど。だが、この手入れが整っている自分の美しい毛皮を指しているということは理解できた。そして奇妙と言う単語も。ガーん、というショック音だけがカワウソのロイの頭に響き渡る。メスのカワウソたちにかっこいいと褒められるほどの美しい毛並み。自慢の毛皮。人間界で言うところであればブランド物の服、もしくはオーダーメイドの最高級品と言うほど自慢の毛皮なのに……。ガーンガーンガーン……と脳内で響く衝撃音。その中でなんとかぼそぼそと弱々しい声を絞り出す。
「こ、これは……これは…私の一番美しい服というか……」
毛皮、だという単語はエドワードの深い深い溜息でかき消されてしまった。
「そんなに……馬鹿になるほど書類のサインがきついんか?テロ対策とか大変なんか?……オッサンオッサン。何とち狂ってんの?大佐の頭オカシクなったから、少しは休ませてやってってオレから中尉に頼んでやろうか?」
馬鹿。
オッサン。
とち狂う。
その上オカシイ。
呆れを通り越して、可哀そうなものを見るようなエドワードの目つき。
ショックは最大限に達した。衝撃のあまりカワウソロイの顔は蒼白だ。

シーンと静まり返った二人の間に、しんしんと雪が降り積もる。そして……。

ガタガタガタとの震動と共に大きなつづらから命令口調の声が響いた。
「いい加減にこれを開けたまえっ!!」
聞き間違えようのない、甘いテノールの声。エドワードは大きなつづらを凝視した。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


はい、三番手、ノリヲでした。
つづらの中身……勝手にこの人にしてしまいましたけど…いいかな?いいよね?最初はハボかと思ったんですけど…こっちにしてしまった…あはははは。さあ三人(二人+一匹)だ!!次の方よろしく!!(あ、私信、樹様。リレーは強制じゃないので書きたい時に挙手でいいと思いますよ~。私もちなみにギャグは苦手です。コメディならなんとかー、ですけど。楽しんで書けば作者の楽しみが読者様に通じるのではーと思ってますはい。←無責任。シリアス展開とかラブラブ展開とか自分の得意分野に持ち込んで、始めギャグなのに終わりはどシリアスでもおっけーかと思います。ズレそうだったらきっとどなたかが修正かけてくれるだろうと思ってる私(えへ)←他力本願ですあはは。ごめん。)


昨日の時点で書き上がっていたのですが…アップの仕方に手間取りました…PC関係弱くてごめん。ちゃんと見られるようになってんのかな。まあとりあえずやってみよーっと。
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声帯割れました。
PCモニターに辛うじてすがりつくようにして盛大に笑い崩れながら読みました。笑いすぎでカーソルが上手く動かせません。
近所に笑い響いたよ絶対バカ笑い!! だって喉痛いもん。(私の美声が!ノリヲさんっ!もー!)涙目になってるし!

可愛すぎるよカワウソロイ!けなげ!誠実!(そんで、やっぱカワウソ界ではモテるんだ…)あああ、我が家にお迎えしたぁああいっっ!連載終わったら、飼っちゃダメですか!?(争奪戦必至。)
エド、そこまで言ったらカワイソウだよ(大笑)←だから「カワウソロイ」なのね。
『見れば見るほど殴りたくなるこのロイ・マスタング』って…(悶絶爆笑)
私が絵のエドの表情で表現したかった感情の96%を見事にガッツリ捉えて文章化していただいて!驚愕しています~!(残りの4%は何かって?フフフ、秘密☆)

つづらの中身、実はネタ発生者としては「○○と××以外の何か」とイメージしてたのですが、ピタリ!
しかも、さらに予想を最良な意味でで大きく裏切るその正体!!
ああもう最高です~~~!!!

はい、ムリにリレーの文や雰囲気に合わせなくても、自分の世界観や「思いつき」で展開すれば良いと思いますvv
「あっ!こんな展開もアリかな・・・って思いついちゃったけど、書いてもいいかな??流れを崩してしまわないかな?」
いえいえ、崩して頂いた方が、「予想を裏切る展開!」が発生して面白いですよ!
得意分野の違う作家様が、それぞれの世界観で書かれた方が、リレーのような長編では緩急がついて良いと思います。(分析魔の私が言うから間違いありません!)
冒頭の「つぐみさん→まいこさん」の「静→ポップ」切り替えし部分が、ものすごく良い例です!
 話がアップダウン↑↓ジェットコースター級になったところで、「もう私、ついていけないわー、ポイっ」という萌え想像力貧困な方は、私の見たところ、カステラメンバーには存在しません。(断言。)
さと 2007/10/30(Tue)18:42:50 編集
エドワードさんは酷い奴だよ…
別ジャンルから引っ張ってきたタイトルですみません(汗)でもホント、エドは歯に衣着せないなぁ…。すっごく言いそうで笑えます!

ノリヲさんの「転」をどう「結」に結び付けていくか、って感じですね~。つづらの中身がまた憐れで、カワウソでも人間でも結局可愛そうなのには変わりないあたり、何とも愛しいキャラですよね、あの彼は…(泣)

何だか次行けそうな気がします!しばしお待ちを…。
笹嶋樹 URL 2007/10/30(Tue)18:52:08 編集
テンポの良い文章と勘違いなカワウソロイ(所詮は野生動物)に笑ってしまいました♪
ライバルを連れてきてどうするよ(笑)
でもそんな動物に捕まった無能さんって(汗)
まいこ 2007/10/30(Tue)19:15:43 編集
そうきましたかっ!!!!!!!!
ノリヲさんも、ギャグはお苦手なんですね。はい、その件に関しましては皆様申し訳ありません。さとさんもおっしゃってらっしゃるように、どうぞ自分の世界観や「思いつき」で展開されてくださいね。楽しく書くというのがこのリレーの基本だと思います☆それにしてもノリヲさんっ、笑いをこんなにとって苦手だなんて。得意分野は一体どうなってしまうんでしよう。これってコメディなんですか!?こんなに笑って楽しいコメディ!!!!!!お見事です~っ。
っていうか、大佐・・・・、何カワウソなんかにとっ捕まってるんですかっっ。カワウソにまんまと捕まる国軍大佐ってどうなんですかっっ。この展開の裏切りがさすがはノリヲさんですね。もうこの時点で続きを読めなくなってしまいました(笑)
つぐみ 2007/10/30(Tue)20:02:51 編集
ん?…………はっ!ちょっ!
ぉぉぉおおおおおっっっと待ったぁああああっっ!!
「駆け巡ったのは雪山だけではない。(中略)カワウソの身の時には行ったことすらないところまで。」
……………って、アンタ。
 その格好で司令部を走り回ったの!!!???
よく射撃の名手に狩られなかったね!
 
皆さんのコメント・ツッコミにさらに笑う私。
カワウソでも人間でもカワイソウな、しょせん動物(笑)にすら捕獲されてしまう無能な国軍大佐。(爆笑)
噴出しすぎで、鼻がヘンになってきましたよ…。(ぶひっ…って。)
さと 2007/10/30(Tue)20:46:24 編集
笑っていただけて何よりです
いや、ホントギャグは苦手なんで…一発芸みたいなもんでした。

つづらの中にハボックだと意外性ないから、一番あり得ないのは大佐かな、って。あとカワウソロイの貢物で一番馬鹿馬鹿しいの何かな、って考えたらやっぱり大佐だったので…それだけだったんですが。(あ、でも。貢物。さとさんのイラストでは…あの…魔法のランプみたいなのあるよね?後で何か召喚するのかな?)

コスプレで山のふもとまで駆けて行ったカワウソロイ!あっけに取られるマスタング組の面々。そしてそのカワウソに負ける大佐!ってそれだけで面白いかなあって…。

笑っていただけたようでよかったーv
ではバトンターーーーッチ!!
ノリヲです 2007/10/30(Tue)23:49:40 編集
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ILLUSTRATION BY nyao