-------------●ここは鋼の錬金術師「ロイ×エドSSリレー企画」の二次創作サイトです♪●-------------※全ての画像・テキストの無断掲載持ち帰りはしないでください・初めての方は「about」をお読みください※since07/10/25
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コールドレイン 第21話
「様式美、というべきなのですかな?それとも茶番というべきか……。貴女はどうお考えですか?」
ファルザーノは笑みを浮かべたまま短く告げる。暴発させられた銃によって腕を痛め、唸り続けている男たち。ファルザーノの声に硬直したままの招待客達。奇妙な緊迫感など気にも留めずにオリヴィエは続ける。
「茶番でなければ子供の遊びだ。そもそも貴様がこのマスタングを暗殺しようなどとそこで呻いている小物どもと手を組んだこと自体が茶番以外の何物でもない。本当に邪魔だというのなら貴様は自分一人の力でマスタング程度の者などとっとと消しているはずだ。その方が確実だろう」
おや、とファルザーノは面白そうに眉を上げた。
「何が言いたいのでしょうか、オリヴィエ・ミラ・アームストロング中将閣下?」
言葉は疑問形を取っているが実のところ尋ねてなどいない。答えのわかり切っている問いだった。オリヴィエも面倒だと言わんばかりに吐き捨てた。
「マスタングを暗殺などというのは何なる餌だろう。貴様の退屈しのぎに付き合うつもりなどはない。人形は受け取った。マスタングもついでに買ってやったからな。あとは貴様らで勝手にやれ」
「おやおや、私の退屈しのぎですかな?これでも真剣に物事を進めているつもりなのですがね……」
ファルザーノはくすくすと笑う。
「遊びついでに娘の力量も計れて一石二鳥どころか三鳥にも四鳥にもなる。貴様の考えそうなことだ」
娘という単語にフィオレッナが声を上げる。
「待ちなさいオリヴィエ。どういうことなの?」
「わからんか?フィオ、所詮お前もファルザーノの掌の上で転がされていたということだ」
「な……っ!」
「そう簡単に正解を述べてしまうのは趣がありませんなあ」
「貴様たちの茶番にこれ以上付き合っていられんと言ったばかりだろう。私は忙しいんだ」
ファルザーノはつまらないとばかりにため息とついた。
フィオレッナがロイ・マスタングを夫として入手し東方を牛耳るのでもよし。また、暗殺してその地を得るのでも良し。見合いとはそのための撒き餌の一つにすぎないのだ。そしてファルザーノはあえて小物のテロリストたちと徒党を組んだ。本気でロイを害したいのであれば、ファルザーノは自らの手で確実にロイを屠るための手段を取る。わざわざ隙だらけのお膳立てをしたのは自分の跡を継ぐ娘の力量を図るためという意味合いもあるが、単にそのほうが楽しめると思ったのだ。いっそ、ファルザーノ自身を殺害してフィオレッナがこのコルネオ家を乗っ取るという結末になってもファルザーノはよかったのだ。
仕掛けを幾重にも施して、そうしてその結果を待った。
悠々と、楽しげに。
「楽しかったかファルザーノ。貴様の娘やこいつ等で遊ぶのは」
「楽しいというところまではもう一息足りませんなあ……」
くすくすと、ファルザーノが笑う。
静まり返った会場に響くのはそのファルザーノの嘲り笑う声のみだ。
逃げることもできずにその場でそのまま動きを止めているだけの客たちも、撃たれ床に転がっているだけのテロリストも、皆口を挟むことなどできなかった。フィオレッナとて彼ら同様だった。ただ肩を震わせながらファルザーノを睨みつけている。
そうして。
「ふざけるなっ」
エドワードの怒りに満ちた声がその場に響いた。
ロイの出番がなかった(泣)&連続投下申し訳ない。 (ノリヲ)
「様式美、というべきなのですかな?それとも茶番というべきか……。貴女はどうお考えですか?」
ファルザーノは笑みを浮かべたまま短く告げる。暴発させられた銃によって腕を痛め、唸り続けている男たち。ファルザーノの声に硬直したままの招待客達。奇妙な緊迫感など気にも留めずにオリヴィエは続ける。
「茶番でなければ子供の遊びだ。そもそも貴様がこのマスタングを暗殺しようなどとそこで呻いている小物どもと手を組んだこと自体が茶番以外の何物でもない。本当に邪魔だというのなら貴様は自分一人の力でマスタング程度の者などとっとと消しているはずだ。その方が確実だろう」
おや、とファルザーノは面白そうに眉を上げた。
「何が言いたいのでしょうか、オリヴィエ・ミラ・アームストロング中将閣下?」
言葉は疑問形を取っているが実のところ尋ねてなどいない。答えのわかり切っている問いだった。オリヴィエも面倒だと言わんばかりに吐き捨てた。
「マスタングを暗殺などというのは何なる餌だろう。貴様の退屈しのぎに付き合うつもりなどはない。人形は受け取った。マスタングもついでに買ってやったからな。あとは貴様らで勝手にやれ」
「おやおや、私の退屈しのぎですかな?これでも真剣に物事を進めているつもりなのですがね……」
ファルザーノはくすくすと笑う。
「遊びついでに娘の力量も計れて一石二鳥どころか三鳥にも四鳥にもなる。貴様の考えそうなことだ」
娘という単語にフィオレッナが声を上げる。
「待ちなさいオリヴィエ。どういうことなの?」
「わからんか?フィオ、所詮お前もファルザーノの掌の上で転がされていたということだ」
「な……っ!」
「そう簡単に正解を述べてしまうのは趣がありませんなあ」
「貴様たちの茶番にこれ以上付き合っていられんと言ったばかりだろう。私は忙しいんだ」
ファルザーノはつまらないとばかりにため息とついた。
フィオレッナがロイ・マスタングを夫として入手し東方を牛耳るのでもよし。また、暗殺してその地を得るのでも良し。見合いとはそのための撒き餌の一つにすぎないのだ。そしてファルザーノはあえて小物のテロリストたちと徒党を組んだ。本気でロイを害したいのであれば、ファルザーノは自らの手で確実にロイを屠るための手段を取る。わざわざ隙だらけのお膳立てをしたのは自分の跡を継ぐ娘の力量を図るためという意味合いもあるが、単にそのほうが楽しめると思ったのだ。いっそ、ファルザーノ自身を殺害してフィオレッナがこのコルネオ家を乗っ取るという結末になってもファルザーノはよかったのだ。
仕掛けを幾重にも施して、そうしてその結果を待った。
悠々と、楽しげに。
「楽しかったかファルザーノ。貴様の娘やこいつ等で遊ぶのは」
「楽しいというところまではもう一息足りませんなあ……」
くすくすと、ファルザーノが笑う。
静まり返った会場に響くのはそのファルザーノの嘲り笑う声のみだ。
逃げることもできずにその場でそのまま動きを止めているだけの客たちも、撃たれ床に転がっているだけのテロリストも、皆口を挟むことなどできなかった。フィオレッナとて彼ら同様だった。ただ肩を震わせながらファルザーノを睨みつけている。
そうして。
「ふざけるなっ」
エドワードの怒りに満ちた声がその場に響いた。
ロイの出番がなかった(泣)&連続投下申し訳ない。 (ノリヲ)
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