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-------------●ここは鋼の錬金術師「ロイ×エドSSリレー企画」の二次創作サイトです♪●-------------※全ての画像・テキストの無断掲載持ち帰りはしないでください・初めての方は「about」をお読みください※since07/10/25
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わぁ~vvv
どきどき、何だか緊張しますね~(#^.^#)へへ…

やっとこさ、の、初投稿ですvv

あまりのお話の可愛さに触発されて(笑)描いてしまいました…
(他に描かなあかんもん、あるっていうのによぅ・笑)

ノリヲ様、無断ですみません~m(__)m

カステラメンバーの皆様、カステラ部屋を見て下さってる皆様、
寒さも厳しくなってきましたので、体調には十分お気をつけ下さいね~☆☆

ひろむ 拝


※画像の無断掲載・複写・転写・持ち帰りをお断りします※
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ああ、君はカワウソなのだろう?そうしてエドワードを幸せにするためにこの私の姿を模した。
……ありがとう。君の努力のおかげで今我々は晴れて恋人同士となることができた。



言葉とともにカワウソロイ´を振り返ったロイの顔は、言い表せない妙な圧迫感を感じさせた。
先程まで確かにやんわりと優しい笑顔に見えた男の顔が、今は妙な迫力があって「怖い」と感じる。
それはカワウソロイ´が本能のような部分で感じた、つまり理屈ではなく・・・・まさに動物的勘という奴だ。


その言葉に反論など出来る筈もなく、ただただカワウソロイ´はロイと・・・・その腕に囲われたエドワード
を呆然と見つめた。

純粋に、ただ愛おしいエドワードと恋人になれたと思っていたカワウソロイ´は、およそ人間とは思えぬ程
の激しいロイの威嚇に戸惑うことしか出来ない。

 

「言いたい事はそれだけでしょうか・・・・」

その時、青ざめたカワウソの横でホークアイが銃をガチャリと鳴らした。
その音たるや心なしか、普段の音よりも大きくその場に響いて。
まるで彼女の存在を無視し、好き勝手な言葉を吐いていたことに対しての怒りの表れのようだ。


「ちゅ、中尉」
ロイの声が上擦るのは仕方がない。

それまで黙って男の詭弁を表情一つ変えずに聞いていたホークアイだったが。
表情は動かないままに、とうとうその口火を切った。

「エドワード君、騙されてはダメよ?そっちがくまだから」
この後に及んでまだ「くま」だと言いはる彼女にハボックはわかり易く肩を落とした。

「あの?中尉・・・ですからカワウソです」
だが彼女にはハボックのツッコミなどまるで聞こえていない。
いや、きっと聞こえているのにわざと「くま」で押し通すつもりなのだ。

「え゛」
それまで黙って流れに身を任せていたエドワードは、はっとなって男から離れて、思わずロイとロイ´を見比べる。
だが、確かにロイ´にはひげがあり、どう見ても今しがたまで自分の肩を抱いていた男のほうが本物に見える。

どこからどう見ても、ひげがあるほうがカワウソロイ´じゃないのか、と思ったが恐ろしくて口には出せない。

「中尉!何を言い出すんだね?先程そいつは自分のことをカワウソだと認めたじゃないかね」
あまりの馬鹿馬鹿しい指摘にロイは口調を荒げて反論する。

「彼やエドワード君は騙せても、私はそうはいきませんよ」
真顔でピシャリと言い切ってくる。


「ひげはどう説明するんだね!?」

「剃れば問題ありませんっ」

「そういう問題かね・・」

「そういう問題です」

「君っ!動物如きに軍の大佐の職務が出来ると本気で思っているのかね」

「すくなくとも、くまに拉致される国軍大佐など軍には不要ですから」
そう言い切られてロイは言葉に詰まった。

「ええ、どうせ机に座ってサインして頂くだけの単純作業ですから。むしろ淡々とこなしてくれそうですですわ ね。そんな単純作業ですら溜めてしまう無能より、よっぽと使いものになりそうです」

スッパリと言い切られて、ロイは反論の気力を失った。
既にかわされる会話の中で、カワウソロイ´のほうが「本物の大佐」でないことを前提済みだ。
そう、もはや本物がどちらかなど彼女には問題ではないのだ。
だが恐ろしいのは本物かバレバレの状態だというのに、彼女が言い切ると何故か本当にそのような気がしてくる。

くま・・・否、カワウソにまんまと拉致られた男の無能さを、まだ根に持たれているらしい。
顔色にはまったく出ていないのがまた恐ろしい。


「エドワード君はどうなのかしら?」

「え・・」
急に話をふられて、エドワードは言葉が出ない。

「あなたは・・・・・どちらが本物だと思うの?」



どっちが?


「どっちがって・・・・」
会話の中にも既に結論は出ているのに・・・・などとは、さすがのエドワードも怖くて口に出せない。
しかし何故ホークアイは今一度それを確認するのか。


”好きだよ、鋼の。……君も、だね?”


その言葉を聞いていなければ、中尉のように意地悪くカワウソがロイだと言ってやれたかもしれない。
でもロイのその言葉を聞いてしまったから・・・。

ずっと心の奥底にしまっておいた大事な思いを、思わぬところでカワウソに暴露され。
最初に否定していたのは・・・・・自分のこんな思いがロイに受け入れられる筈がないと思っていたからだ。
だが、ロイもまた自分を好きだと言ってくれた。

本当は嬉しかった。
どれほど嬉しかったことか。
伸ばされたその腕に全てを任せてしまいたかった。


でも。


振り返ると、切なげに自分を見つめるカワウソロイ´。


”だから、君への贈り物だよ。その男も私のこの姿も、全部君への恩返しに、―――君の為にあるんだよ”


わざわざ助けてやった恩返しに来てくれたカワウソロイ´。
その思いも嬉しかった・・・・。
同じ顔で、同じ声で、一生懸命自分を思ってくれたカワウソロイ´。

自分を思ってくれたその気持に本物も偽者もない。
そんな思い知って尚、どちらが本物でどちらが偽者だと・・・思いの真価を問うような真似をして隔てたくない。
それは自分が思っているのが大佐であるということとはまた別だ。


「俺は・・・・」
エドワードが口を開きかけたその時。



「ハボック少尉殿!」
ふと見れば一緒にロイ・マスタング捜索隊に参加していた憲兵が二人駆け寄って来た。

「ああ、大佐なら見つけた。先に帰って報告を」
と言い掛けて、ハボックは憲兵が抱えている妙なものに視線を奪われた。

「なんだ、それゃ?」
一人の憲兵は籠のようなものを両手に抱えて、もう一人の憲兵は・・・・西洋風のランプのようなものを手にしていた。

「あ、はい・・」と言い掛けて。
憲兵二人の視線が、はたっとロイとカワウソロイ´の方向で止まった。

「あーっ・・・・あれな、気にすんなっ。一人は大佐なんだが、もう一人はそのぉ、そっくりさんの、河合 総(かわいそう)さんだ」
ファルマンに習ったわかりにくい異国の綴りになぞらえて、わざとそう言えば。
憲兵はそれぞれに、ますます表情を険しくした。

「ハボック少尉、違うわ。私は 無能 大(むのうたい)さん と聞いたわよ」
ホークアイがこちらもやはり、異国の難しい綴りをなぞらえた言葉でそう口を挟む。

それなのに不思議と、皮肉を含めたその意味はちゃんと伝わってくるから不思議なものだ。

「「え・・・」」

あまりの返答に、憲兵二人は戸惑い・・・・困惑した視線もそのままにロイとカワウソロイ´を見比べている。
そのうち憲兵二人の視線がひげがあるカワウソロイ´のほうに止まれば、カワウソロイの表情は険しくなり。

「私がカワウソで、本物の大佐は私だ!」
と、いう理屈の分解した言葉を、声高らかに宣言した。

が、その時。
ヒユッと風が悪戯に吹いて、カワウソロイ´のコートが捲くりあがった。

コートの下は勿論の何も着ていないあられもない姿。

「ひ・・!!」

憲兵の一人は言葉にならない悲鳴をあげ、もう一人は声もあげられずに固まったまま動けないでいる。
こんな状況ではフォローのしようもないし、何よりもその姿を晒しているカワウソロイ´自身はまったくもって動じて
いない。動物に服を着る習慣がないのだから、当然の反応なのだが・・・・・顔がロイそっくりという所にやはり問
題がある。


「ああっ、と。その、ええっ・・それで?」と、さり気なく声をかける。
上官命令万歳、軍隊では絶対の権限だ。
暗黙で黙秘を要求するという器用な真似をしながら、上擦った声の憲兵の報告の先を促した。

憲兵は慌てて「はっははははは、はい」と動揺した返答をしながらも報告を続ける。
それでも憲兵の視線だけがちらちらとロイとロイ´に向けられるが、ハボックはわざと知らないふりを決め込んだ。

「先程、この上の丘を捜索しておりましたら、建物が燃えたような後がありまして・・・そこに」

「燃えた後?それは確かなの?」
燃えたという言葉を聞き逃さずに、ホークアイはすかさず問いかける。

「あ、はい。本部に確認を取りましたら、将軍閣下の別荘がこの辺りにあった事が判明しまして。何かしらの事件に巻き込まれたのではないかと」

憲兵の「何しかしらの事件」という言葉に、スーッとロイの顔色が悪くなった。

こんな山の中にあんな立派な建物がそうそういくつもあるとは思えなかった。
だとすればロイが燃やしたあれこそが将軍閣下の別荘ということになる。
将軍閣下の持ち物ともなれば、軍は正式に調査をするだろう。

「あら?お顔の色が悪いですわね?どうされました?」

「いや、その」
まさかカワウソロイ´と本物・偽者の議論になって、勢いで燃やしてしまったなど言える訳がない。

「それはテロによる報復処置などだったら大変ですね」

「テロでありますか!?」
憲兵の一人が大仰に声をあげると、ロイの顔色は更に悪くなってゆく。

「いや、その。中尉、こんな山奥にテロなど・・・・」

「いいえ、爆弾を使ったテロは彼らの専門分野です。これは念入りな調査が必要ですね」

「イや・・・・君、待ちたまえ」

「それとも、別荘が燃えた理由・・・・・よもやご存知ということはありませんね?」

そう聞かれてロイは思わずそのまま押し黙った。

すぐ後に「やっぱりくま以下だわ」ぼそりと恐ろしいセリフを小声で囁かれたが、聞こえないふりをした。


「あ・・・それで、そのこんなものが散乱しておりまして・・・何か原因がわかるのではと回収をして来ました」
と、籠を手にした憲兵は自分が抱えているものに視線を向けた。

「他にも何かあったようなのですが、無事な状態で回収出来たのはこれだけでして」
と、ランプ持ったもう一人の憲兵が付け加えた。

「あっ、それ」
見覚えのある籠とランプにエドワードが声をあげた。

「ああ、それだけは無事だったんだな・・・・・よかった。大切な君への贈り物だからね」
と、カワウソロイ´は憲兵の一人に近づくと、その手からランプを取った。
憲兵の顔がひくりと引きつったのを見かねて、ハボックは慌ててもう一人憲兵から籠を受け取ると。

「ご苦労だったな、テントに帰ってくれよ」
労いの言葉をかけるのを忘れずに、さり気なく憲兵二人をこの場から遠ざけた。


「うわっ、なんじゃこれ・・・・・水?垂れてたのかな、つららみたいに凍ってるし」
受け取った籠には、中から垂れていたであろう水がツララとなって下っている。

ハボックは冷たいだなんだと文句を言いながらも、その籠の蓋を開けた。
と、開いたまま中を覗き込んだハボックは、そのまま固まってしまた。


「なんだハボック、どうした?何が入っている?」
ロイが少しイラついた口調でそう聞いたが、ハボックはそれでも暫く何も答えなかった。

「ハボック少尉、何が?」
今度はホークアイが声をかけた。

すると、ハボックは神妙な面持ちで。
「中尉・・・・俺、推測でものを言うのはちょっとアレなんですがね。これが、カワウソって奴じゃないんでしょうか」
そう言って籠の中を皆が見れるように、低くして角度を下げた。

そこには確かに一匹のカワウソが、すやすやと丸くなって眠っていた。



    ******************************************

散々時間かかって「前編」って何っ!?
すっ、すみませっ。
長くなってしまいました。自分が長編体質だと思い知らされる瞬間(涙)
「後編」も殆ど出来上がっているのですが、まだ微調整してます。
もう少しお待ちください。

つぐみ拝

ノリヲ様から頂きました♪12月2日拍手御礼!!ありがとうございます!!

★Pooh様★

こまめにコメントいただいて…ホント感謝です。嬉しいです。
ロイエド絵本…コピ本とか作ってみようかなって一瞬だけ妄想しちゃいましたあはははは。て…って、
作ってどーする!売る場所もないねん…って自分突っ込み入りました。(作れませんから…)。
「カワウソ」のラスト、一緒にドキドキしながら待ちましょう!!

★拍手のみの方、お読みいただいている読者の皆様。本当に感謝です。★

拍手御礼お返事入れ替え&書き漏れ書き足し・追記しました/12月5日



閲覧者の皆様、拍手と温かなコメント、ありがとうございます!
まいこさん、いつも拍手を届けてくださいましてありがとうございます!

とり急ぎましては、ワタクシに代わりましてエドが御礼申し上げます♪

by.さと。

**************
とり急いだその後、拍手をじっくり拝見しなおして、再度喜んでみました。

↓下に行くほど、旧日付のお返事です。
(お返事というか、喜んで同意を求めてるような・・・)

****

ありがとうございました~~vvv
ネタ放り投げ絵描き、感涙の極みでございますっ!!!


12月2日。
 わ~っvvvたくさんの拍手、ありがとうございました~♪

>Poohさまvvv
 絵本のようなカステラワールドに、私もほんわか♪です!
更新の際には、ぜひ甘いおやつと、あったかいお茶を一緒にお召し上がりくださいませvvv
カワウソ最終回、私も楽しみです~!
果たして全員(というか、二匹のロイ←二匹違うっちゅーねん。)幸せなラストが待っているのでしょうか!?(ドキドキ。)
ありがとうございましたvvv

11月26日。
 たくさんのパチパチ!!ありがとうございました~vvv

>ももこさまvvv

 こちらでは初めまして!・・・アレ?いやいや、直接お名前をお呼びするのも初めてでした。(他サイト様のコメント欄等でご一緒させていただいてたので、初めてではない気が・・・/汗。)
たくさんのコメント、ありがとうございました~!
ももこさまはカワウソロイ擁護派でいらっしゃいますか?(コラ待て)私も富にカワウソロイ(別名・ロイダッシュ。)が愛らしくて愛らしくて!
動物に手加減気味の中尉が何とかしてくれないでしょうか。(何とかする分、人間ロイにシワ寄せがいきますよ?)
私も次の最終回、どきどきしながら待っております!
しかし、カワウソに文房具にニャンコ・・・ナゼか人間外が多いなぁ・・・。(なのにしっかりロイエド!!)
・・・ってことは、次にあのお題を持って来てもいいのかな、う~ん。(←今度は何を考えとるんだ!)

11月25日。
 ぽちっと拍手、ありがとうございました~!

>12:52 ロイの野望達成祈願をしてくださった方vvv

 どっちのロイの野望が達成されるのでしょうか・・・いや、された方がいいのでしょうか・・・うう~ん、されるのかな????(されようよ!)
私は、何らかの邪魔やハプニングにより、どちらも玉砕の方に10円です。(賭けるな!)
それにしても、こちらのロイはカワイイですよねvvv(『カワイソウなロイ』→『カワイイロイ』に改名しましょうか・・・。)
コメント&ロイ野望達成祈願、ありがとうございました~♪

11月23日。
 わぁこんなにもたくさんの拍手を!ありがとうございます!物語も佳境で、私も楽しいです♪
 

>あ、返信・・不要でした
(汗) 
 コメントありがとうございました!その後調子はいかがですか?(←だから不要だとゆーとるやろが。) 
一緒にカステラ部屋で元気をもらいましょうね!ありがとうございました!

>Poohさまvvv
 はいはいはいっ!私もイズミ師匠んちにお邪魔して、エドにゃーを膝にのっけたいです!(いや、アルにゃ-かロイにゃーに引っ掻かれますよ?)
とりあえず、自分ちのネコをのっけときます。(さとんちのネコ・・・『ごろごろエド』絵でごろごろしてるヤツ/汗)
コメントありがとうございました~♪

11月21日。
 ぽちぽちっと拍手、ありがとうございました!

>13:31 ロイとエドは2人でひとつ!の方vvv
 カステラのロイとエドはカワイイカップルぞろいですよね!
ええ、姿はかーなーりー、色々変化してますが・・・
それでも、ちゃんとしっかりロイエド♪ですものね!
ありがとうございましたvvv

11月20日。
 拍手クリック、ありがとうございました!

>poohさまvvv
 初めまして!
 絵本!童話!ですよね~!! さすがリリカル作家ノリヲさん!
私なんぞ、胸が熱くなってきて、ラストシーンでは不覚にも目頭が・・・!
(↑お返事というより、求同意。)
しかし、どう挿絵を考えても、この日記のテンプレートの消しゴム君と鉛筆さんしか思い浮かばなくなってしまいました・・・。
ありがとうございました!

11月16日。
 ・・・に拍手をくださった皆様方、ありがとうございました!

>そして返信不要でコメントを下さった方!(不要だ言うとるやろが。)
 私が人生初めて届けていただいた拍手コメントです~!(感激。)
めっちゃ個人的にありがとうございました!

ここから最初のお返事が始まっています。
(返事というか、賛同???…『ですよね~』的な・・・/汗。)
↑上へ行くほど、新しいお返事・・・書き足せるときは書き足そうかなと。(何だソレ。)
 

2、3話目の拍手SSを「短編部屋」へと移動させました。
と、いうことは!?
2話目に、ノリヲさんからの新しいSSがUPされています♪
「鉛筆ロイと消しゴムエド」のシリーズ最新作ですvv

※一話目は、拍手説明も兼ねていますので固定させて頂きます。
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ILLUSTRATION BY nyao